環境への配慮は、製品のライフサイクルの最初に使用する原材料の選択から始まります。
原料によって、異なる排出量と環境影響がある点を考慮しなければなりません。
その際、製品の製造のために新たに採取される一次原材料よりも、以前の製品ライフサイクルから生まれた二次原材料の使用は、より資源効率が高いと言えます。
使用する原材料の原産地も重要な役割を果たします。
なぜなら、輸送距離が長ければ長いほど、環境フットプリントも増大してしまう為です。
さらに、製造工程も環境負荷に大きな影響を与えます。
加工や生産に使い捨ての資源を利用すればするほど、より多くの資源が消費され、排出物が発生してしまう為です。
あらゆる種類の資源を注意深く利用することは、私たちの重要なタスクです。
私たちは継続的にライフサイクルを分析し、最適化しています。
私たちは持続可能な原材料の使用に特に重点を置いています。
製品のライフサイクルで重要なのは使用段階です。
これは製品の耐用年数によって決まります。
製品の耐久性が高ければ高いほど、必然的に交換の頻度は少なくなります。
私たちは100年以上にわたり、プラスチック素材に携わってきました。
この経験に基づき、化石燃料由来のプラスチックはその特殊な特性により、多くの産業で資源保護に貢献していることを知っています。
(例)
資源の責任ある利用には、製品のライフサイクルの終わりにおけるリサイクルも含まれます。
熱可塑性プラスチックは、一定の温度範囲内で機械的に破砕し、塑性変形させることができるため、リサイクルが容易です。
当社の熱可塑性プラスチックの多くは、使用後にリサイクルされ、同様の目的で再利用されています。
複合材料において、異なる複合材料を分離することは、通常多くの労力を伴い、経済的観点からも困難であると言えます。
とはいえ、この分野でも常に新しい選択肢が出てきています。
例えばガラス繊維強化プラスチックの場合、ガラス繊維は熱処理によって複合材料から除去され、さらなる用途のための充填材として使用することができます。
つまり、我々の複合材料はその使用段階を経た後、将来の製品の原材料としても使用できるのです。
ライフサイクルアセスメントは、様々な環境影響を総合的に考慮するものであり、純粋なCO2排出量だけを考慮するものではありません。
ライフサイクルアセスメントでは最初に目的が定められ、システム境界が決定されます。
ライフサイクルアセスメントの中核は、ライフサイクルインベントリ分析であり、ライフサイクルの関連する各段階において、すべてのインプットまたはアウトプットの流れを考慮します。
ライフサイクルインベントリ分析を実施する際、気候変動や水消費など様々な段階における排出量や環境影響に関するデータが収集されます。
その結果算出されたデータは、カーボンフットプリント、ウォーターフットプリント、天然資源の消費、人の健康や生態系の質への影響など、関連する環境影響に関する情報を提供します。