ロシュリングは、熱可塑性プラスチック、積層圧縮木材およびガラス繊維強化材で作られた中性子遮蔽用高性能素材を開発し、提供しています。これらの素材は、高速中性子を減速するために異なる水素含量を有し、使用される遮蔽材料によってホウ素またはリチウム添加で利用可能です。また、広範囲の連続運転温度に、適しています。
熱可塑性樹脂
Polystone® M nuclear (ポリエチレン PE-UHMW / PE 1000)
Polystone® D nuclear(ポリエチレン:PE-HMW / PE 500)
積層圧縮木材
ガラス繊維強化材料
発電所、研究用原子炉、診断医学、安全工学では、X 線、ガンマ線、中性子線などの様々な種類の放射線が、使用または放射されています。もし X 線やガンマ線が物質と出会うと、主に原子の電子殻との相互作用により、エネルギーが失われます。原子番号が高いほど、各原子内に多くの電子が存在します。このため、X 線やガンマ線の遮蔽には、鉛などの素材が用いられているのです。
中性子は電子と相互作用しないので、鉛などの物質を通過する間、ほとんどエネルギーを失ないません。この理由から、中性子線と水素核の質量が実質的に同一であり、衝突時のエネルギー移動を最大にするので、中性子線を減速するために水素材料が使用されます。そのため、水素含量の高い物質が高速中性子を減速し、低エネルギーの熱中性子に変換します。
これらの熱中性子は、ホウ素またはリチウムのような高い吸収断面積を有する要素との衝突によって、除去することができます。